Azure Filesはファイル共有を提供するサービスです。
AZ-900を受ける人は下記項目だけ覚えとけば問題ないです。
- Azure Files
- フルマネージドなファイル共有サービス
- SMBプロトコル・NFSプロトコル・Azure Files REST APIを介してアクセス可能
- Azure仮想マシンやオンプレミスのコンピュータからマウントして使用可能
- Azure File Sync
- オンプレミスやAzure仮想マシンで実行されるWindowsファイルサーバとAzure Filesのファイル共有を同期するためのサービス
- 1対多での同期の構成が可能(1つのAzure Filesにつきオンプレミス上の複数の拠点ファイルサーバーの同期が可能)
- 違い
- Azure Filesはファイル共有サービスで、Azure File Syncは複数のオンプレとAzure Filesを一元化するサービス
ここからは、AZ-104を受ける人向けにより詳しく解説していきます。
Azure Filesの特徴
SMBプロトコル・NFSプロトコル・Azure Files REST APIを介してアクセス可能なフルマネージドなファイル共有サービスです。
SMB(サーバーメッセージブロックプロトコル)ファイル共有には、Windows、macOS、Linuxクライアントからアクセス可能です。SMBとは、構内ネットワーク(LAN)上の複数のWindowsコンピュータの間でファイル共有やプリンタ共有などを行うためのプロトコル(通信規約)および通信サービスのことです。
NFSファイル共有にはmacOS、Linuxクライアントからアクセス可能です。NFSとは、ネットワークファイルシステムの略で、主にUNIX系OSで利用されるファイルシステムのことです。
Azure Filesのストレージ層のサービスレベル
Azure Filesにはパフォーマンスとコストを決定する4つのストレージ層があります。それぞれ用途によって選択します。
Premium
- SSDストレージによる高いスループットと短い応答時間が特徴
- Input/Output集中型のワークロードに適する。Premiumファイル共有のストレージアカウントでのみ使用可能
トランザクション最適化
- Premiumよりは応答時間が長くなるが、トランザクション負荷の高いワークロードに適している
- HDDストレージを使用
- Premiumよりはコストが安い
ホット
- チーム共有やAzure Files Syncなどの汎用ファイル共有シナリオに最適化されている
- HDDストレージを使用
- トランザクション最適化よりはコストが安い
クール
- アクセス頻度の低いデータを長期的に格納するシナリオに最適化されて、コスト効率化に最適
- HDDストレージを使用
- ホットよりはファイル保持コストは低いが、トランザクション単位のコストは高い
Azure File Sync
オンプレミスやAzure仮想マシンで実行されるWindowsファイルサーバとAzure Filesのファイル共有を同期するためのサービスです。1対多での同期の構成が可能(1つのAzure Filesにつきオンプレミス上の複数の拠点ファイルサーバーの同期が可能)です。
Azure File Syncのコンポーネント
ストレージ同期サービス
- Azure File Syncを行うために必要となる、Azure上に作成するリソースです。
- Azure File Syncで使用するサーバーを登録するための最上位のオブジェクトで、同期グループを管理する役割を持つ
登録済みサーバー
- サーバーとストレージ同期サービス間の信頼関係を表すオブジェクト
- Azure File Syncで同期を行うために、対象のWindows Serverをストレージ同期サービスに登録する必要がある。
- 1つのWindows Serverは1つのストレージ同期サービスにのみ登録可能
Azure File Syncエージェント(同期エージェント)
- Windows Serverにインストールするプログラム
- Windows ServerでAzure File Syncを使用するためにインストールが必要
同期グループ
- クラウドエンドポイントであるAzureファイル共有とサーバーエンドポイント間の同期リレーションシップを定義するオブジェクト
- 同期グループ内のエンドポイントは相互に同期を維持
クラウドエンドポイント
- Azureファイル共有へのポインターとなるオブジェクト
- クラウドエンドポイントとして指定されたAzureファイル共有は全てのサーバーエンドポイントと同期される
サーバーエンドポイント
- 登録済みのWindows Server上のディレクトリパスを表す情報
- サーバーエンドポイントでボリューム上の特定のフォルダーやボリュームのルートを指定でき、Azureファイル共有と同期される
まとめ
本記事では、Azure FilesとAzure File Syncを解説しました。
AZ-900ではサラッとでしたが、AZ-104は深く突っ込まれるので、よく理解しておきましょう。