今回は、C++の標準出力について解説します。
標準出力は、プログラムがコンソール上にテキストを出力する方法です。C++では、標準出力を使用するために、iostreamライブラリが提供されています。
標準出力の基本的な使用方法
標準出力を使用するには、std::coutオブジェクトを使用します。次の例は、標準出力に「Hello, World!」という文字列を出力する簡単なプログラムです。
タイトル:main.cpp
#include <iostream> int main() { std::cout << "Hello, World!\n"; return 0; }
std::cout
オブジェクトに対して、<<
演算子を使用して文字列を渡します。最後に、改行文字\n
を出力しています。
変数の値を出力する
変数の値を出力するには、変数を<<
演算子に渡します。次の例は、整数値を出力するプログラムです。
タイトル:main.cpp
#include <iostream> int main() { int x = 42; std::cout << "The value of x is " << x << "\n"; return 0; }
x
の値を出力するには、std::cout << x
を使用します。文字列と一緒に出力する場合は、文字列と変数を<<
演算子で連結します。
複数の変数を出力する
複数の変数を出力する場合は、<<
演算子で変数を連結します。次の例は、複数の変数を出力するプログラムです。
タイトル:main.cpp
#include <iostream> int main() { int x = 42; double y = 3.14; std::string z = "Hello"; std::cout << "x = " << x << ", y = " << y << ", z = " << z << "\n"; return 0; }
フォーマット文字列を使用する
フォーマット文字列を使用すると、変数を出力する際にフォーマットを指定できます。フォーマット文字列は、printf関数と同様の書式指定子を使用します。次の例は、フォーマット文字列を使用して変数を出力するプログラムです。
タイトル:main.cpp
#include <iostream> #include <iomanip> int main() { int x = 42; double y = 3.14; std::cout << std::fixed << std::setprecision(2); std::cout << "x = " << x << ", y = " << y << "\n"; std::cout << "x = " << std::setw(5) << x << ", y = " << std::setw(5) << y << "\n }
std::fixedとstd::setprecision(2)を使用して、浮動小数点数の値を小数点以下2桁まで表示しています。また、std::setw()関数を使用して、出力するフィールドの幅を指定しています。
標準エラー出力
標準エラー出力は、プログラムの実行中に発生したエラーや警告などのメッセージを出力するために使用されます。標準エラー出力は、標準出力とは別のストリームであるstd::cerr
を使用して出力されます。
次の例は、std::cerr
を使用してエラーメッセージを出力するプログラムです。
タイトル:main.cpp
#include <iostream> int main() { std::cerr << "Error: something went wrong\n"; return 1; }
std::cerr
オブジェクトに対して、<<
演算子を使用してエラーメッセージを渡します。プログラムが正常に終了しなかった場合、エラーコード1を返します。
まとめ
以上が、C++の標準出力に関する技術ブログの紹介です。std::cout
を使用してテキストを出力する方法や、変数の値を出力する方法、フォーマット文字列を使用して出力をカスタマイズする方法、そして標準エラー出力を使用してエラーメッセージを出力する方法について説明しました。これらの基本的な概念を理解することで、C++の標準出力を自由自在に操作することができます。